助成金・補助金
創業期には、返済不要の資金を得られる助成金・補助金制度が数多くあります。代表的な制度と、申請までの基本的な流れを整理しました。
01. 助成金と補助金の違い
どちらも国や自治体から支給される返済不要の資金ですが、性質はやや異なります。制度を探すときの参考にしてください。
助成金
主に厚生労働省系
- 雇用・労働環境の整備に関するものが中心
- 要件を満たせば、原則として受給できる(審査による採択の競争が少ない)
- 通年で受付している制度が多い
補助金
主に経済産業省・自治体系
- 設備投資やIT導入、販路開拓などが対象になりやすい
- 予算に上限があり、審査を経て採択される競争型
- 公募期間が限られており、スケジュール管理が重要
02. 創業期に使える代表的な制度
すべて一般的な制度名の例です。年度や自治体によって名称・内容・要件が変わるため、必ず最新の公募要領を確認してください。
| 制度名の例 | 対象になりやすい費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金 | チラシ・広告、ウェブサイト制作、店舗改装など販路開拓費用 | 小規模事業者向けで、比較的申請しやすいのが特徴 |
| IT導入補助金 | 会計ソフト・受発注システムなどITツールの導入費用 | 業務効率化やインボイス対応のツール導入で活用されやすい |
| ものづくり補助金 | 新製品・サービス開発のための設備投資 | 製造業に限らず、幅広い業種の設備投資が対象になり得る |
| 創業助成金(自治体独自) | 賃借料・人件費・広告費など創業初期の運転資金 | 東京都など、自治体ごとに独自の創業支援制度がある |
| キャリアアップ助成金 | 非正規雇用スタッフの正社員化などにかかる費用 | 従業員を雇用する段階になったら検討したい制度 |
| 両立支援等助成金 | 育児・介護と仕事の両立を支援する制度導入費用 | 従業員の働きやすい環境づくりに関する助成金 |
※ 制度名・内容は年度により変更・廃止されることがあります。申請前に必ず実施団体の公式サイトで最新情報をご確認ください。
03. 申請の基本フロー
1
制度を探す・情報収集
「J-Net21」や自治体・商工会議所のサイト、よろず支援拠点などで自社が対象になりそうな制度を探します。
2
公募要領の確認・事業計画の作成
対象要件、補助率、上限額、必要書類を確認し、多くの補助金で求められる事業計画書を作成します。
3
申請・審査
電子申請システム(jGrants等)や窓口経由で申請します。補助金の多くは審査を経て採択者が決定されます。
4
採択後、事業を実施
採択されても、多くの制度では「先に自己資金で支払い、後から補助金が振り込まれる」精算方式です。資金繰りに注意が必要です。
5
実績報告・受給
領収書・証憑を添えて実績報告書を提出し、審査を経て補助金・助成金が振り込まれます。
04. 申請前に知っておきたい注意点
- ほとんどの制度が「後払い(精算払い)」のため、支払いのための一時的な資金を用意する必要がある
- 公募期間が短い制度も多く、事業計画書の準備には想定以上に時間がかかる
- 同じ経費に対して複数の補助金を重複して受給することは、原則できない
- 採択後に事業内容を変更する場合は、事前に事務局への相談・承認が必要なことが多い
「必ずもらえる」ものではない
補助金は審査による採択制のため、申請しても不採択になることがあります。資金計画は補助金ありきで組まず、自己資金・融資での実現可能性も併せて検討しましょう。
迷ったら、まず無料の相談窓口へ
商工会議所・商工会、よろず支援拠点では、自社に合う制度探しから申請書の書き方まで無料で相談できます。まずは一度相談してみるのがおすすめです。
